2014年 09月 03日
羊男ひつじ屋へ
お知り合いの、ひらの灯茶(ていちゃ)さんが、
ひつじ屋のために『羊男』を作ってくださいました。
羊男は、村上春樹の小説『羊をめぐる冒険』に出てくるキャラクターで、
ひつじ屋という店の名前は、この小説からいただいたものです。
それで、灯茶さんが、『羊男』をひつじ屋のシンボルにと、
ずいぶんと時間をかけて、苦労して作ってくださったのでした。
灯茶さん、ありがとうございます。
ちなみに、灯茶さんは、松本にあるカンボジア料理の店
「こーさんのうち」を営む平野曜子ちゃんのお父さんです。
信濃毎日新聞2008年10月4日掲載
ドアを開けると、そこには羊男が立っていた。
羊男は開いたドアにもドアを開けた僕にも
たいして興味はないといった格好で、
ドアから2メートルばかり離れたところに立った郵便受けを
珍しいものでも見るようにじっと睨んでいた。
羊男の背丈は郵便受けより少し高いだけだった。
百五十センチというところだろう。
おまけに猫背で足が曲がっていた。(村上春樹『羊をめぐる冒険』より)